現在日本だけにとどまらず、海外のものも合わせると非常にたくさんのメーカーが多種多様な種類や用途の塗料を出しており、その性能や耐久性はそれぞれ違います。
一般的には「アクリル・合成樹脂<ウレタン<シリコン<フッ素」の順で価格と耐久性が高くなりますが、価格が高くて耐久性があるフッ素樹脂塗料ならどこを塗装しても間違いないかというと、そうではありません。
例えば木部素材に関しては単純には当てはまりません。木部というのは春夏秋冬で湿気・気温の状況で伸縮します。よく業界では「木は活きている。木は呼吸している。」と表現されます。そのような木部に塗料を塗りつぶしてしまうと野ざらしでの公園ベンチのようにパリパリと剥がれてしまいます。その際は浸透型塗料を選ぶ場合もあります。
ただこの理論が全ての木部素材に当てはまるかというそうではありません。輸入加工材なのか、建具・外壁・軒裏等の用途等により木の品種(素材である針葉樹・緑葉樹等)そのものが異なります。木部素材でも用途や品種により塗料を選ばないと適切な塗膜はできません。
要は塗料は、塗装部位の劣化状況や塗装部位の下地の材質と塗料との相性、現地の気候、お客様のご希望の耐久性や予算、各塗料メーカーの性能の差異等を総合的に考慮して、選ばなければならないのです。
そのことを理解しないで単純に耐久性があるからといって、価格の高いフッ素樹脂塗料を塗ってしまうとお客様の期待する耐久数年を待たずして塗膜の劣化や変色が始まってしまう場合もあります。
当社では、塗膜の「耐久力」を「下地の密着力」と「風雨紫外線への耐候力」の二つに分けて考え、劣化状況に合わせた「下塗り塗料」を選定し「下地密着力」を確保し、耐久年数や機能といったお客様の御希望に合わせた「上塗り塗料」を選定し、「耐候力」を確保する御提案をさせて頂いております。
- 玉川窯業株式会社
カルセラリフォーム認定工事店